赤ちゃんが生まれると、周りのみんなが小さな靴下やおくるみを手に集まってきます。その様子を、上の子は少し離れたところからじっと見つめ、「自分の居場所はどこ?」と心の中でそっと思っているものです。そんなときに贈るお兄ちゃん・お姉ちゃんへのプレゼントは、小さくても大きな力を持っています。それは、人生でいちばん大きな出来事の日に「あなたも今までどおり、とても大切な存在だよ」と伝えてくれるのです。この記事では、10歳までの子どもに本当に喜ばれるものを年齢別にご紹介し、渡し方をスムーズにするちょっとしたコツもお伝えします。
「お兄ちゃん・お姉ちゃん」への贈り物が効く理由
赤ちゃんを迎えて家に帰ってきた最初の数日間、上の子の世界はぐらりと傾きます。いつも頼りにしていた大人たちが、急に疲れていて、気もそぞろで、腕の中には見知らぬ小さな存在を抱えている。そんなとき、上の子だけに用意したプレゼントを——できれば赤ちゃんが来るタイミングに合わせて——手渡してあげると、「押しのけられた」ではなく「誇らしい」という気持ちのよりどころができます。出来事の意味そのものが変わるのです。自分の居場所を奪われるのではなく、ひとつ上の役割へと昇進するのだ、と。
高価なものを用意する必要はありません。いちばん効果があるのは、「これはあなたのためのものだよ」というメッセージが、はっきりと、そしてあたたかく伝わる贈り物です。赤ちゃん返りが心配なときの上の子ケアも、こうした一歩から始まります。移行期を穏やかに乗り越えるための全体像は、新しいきょうだいを迎えるためのガイドがここでのお話とうまく響き合いますので、あわせてどうぞ。
年齢別・上の子へのプレゼント選び
2歳の子が夢中になるものと、9歳の子が喜ぶものはまったく違います。その子の発達段階にぴったり合ったプレゼントを選べるかどうかが、ずっと大切にしてくれる宝物になるか、それとも棚の隅に置き去りにされてしまうかの分かれ目です。子供への誕生日プレゼントを選ぶときと同じように、年齢の目安を参考にしてみてください。
- 1〜3歳:自分だけの「赤ちゃん人形」があると、ママやパパの真似をしてお世話ごっこができます。お兄ちゃん・お姉ちゃんになることをテーマにした丈夫なボードブックや、自分だけの特別なコップやお皿もおすすめです。
- 3〜5歳:主人公になってお兄ちゃん・お姉ちゃんとして活躍する名前入りの絵本、お医者さんごっこや赤ちゃんのお世話ごっこができるおもちゃセット、「おてつだいたいちょう」のエプロンのような、ちょっとした役割を感じられるアイテムが喜ばれます。
- 5〜7歳:ママやパパが授乳している間にひとりで取り組める工作キットやものづくりセット、ちょっぴりお姉さん・お兄さんの気分になれるロケットや腕時計、赤ちゃんに見せる絵を描けるお絵かき帳など。
- 7〜10歳:新しい趣味のきっかけになるもの(お絵かきセット、科学実験キット、続きものの児童書シリーズなど)、その子自身の赤ちゃん時代をまとめたフォトブック、あるいはママやパパと二人きりでお出かけできる特別なおでかけチケットがぴったりです。
「大きな気持ち」をそっとほぐしてくれる贈り物
おもちゃはその場を楽しませてくれますが、上の子の心に本当に効くのは、いま抱えている気持ちに寄り添ってくれる贈り物です。赤ちゃんが生まれるうれしさと、「自分の居場所を取られてしまうかも」という不安。その両方が入り混じっているものです。だからこそ、「あなたはお兄ちゃん・お姉ちゃんになるんだよ」という新しい役割をまっすぐ伝えてくれる絵本や記念になる品は、目に見えないところで大きな仕事をしてくれます。気持ちを内側にため込みやすいお子さんなら、贈り物を渡すだけでなく、会話とセットにしてあげるのがおすすめです。子どもが自分の気持ちに名前をつけられるようになるにはでは、赤ちゃんを迎える前後の数週間に使える、やさしい声かけの例を紹介しています。
小さなプレゼントを「赤ちゃんから」上の子へ、とラッピングして渡してみてください。ほんのちょっとした演出ですが、「この新しい家族は自分の味方なんだ」という気持ちが芽生えます。おかげで赤ちゃんは、生まれてすぐに一生ものの大ファンを味方につけられるのです。
きょうだいの絆が育つプレゼントを選ぶ
上の子への贈り物のなかでも、特にすてきなのは「上の子だけのもの」で終わらず、ふたりで一緒に何かをするきっかけになるものです。赤ちゃんはまだ横になってまばたきするくらいしかできなくても大丈夫。上の子が「お兄ちゃん・お姉ちゃんとしての役割」を感じられるプレゼントを探してみてください。上の子ケアの視点でも、こうした関わりは赤ちゃん返りをやわらげる助けになります。
- うつ伏せ遊びのときに、上の子が赤ちゃんに「読んであげられる」ボードブック。
- 上の子が赤ちゃんに「はじめまして」と手渡してあげられる、やわらかいガラガラや白黒などのコントラストがはっきりしたおもちゃ。
- これから一緒に育っていける、寝る前の絵本。読み聞かせの習慣は本当に宝物になります。習慣づくりのコツは読み聞かせのヒントをご覧ください。
- ふたりの名前が入った身長計。壁に貼れば、上の子も自分が「きょうだいのひとり」だと実感できます。
上手な渡し方のコツ
実は「何を渡すか」と同じくらい、「どう渡すか」も大切です。ほんの少しの工夫で、その瞬間が特別なものになり、上の子を戸惑わせずにすみます。
- 早めに渡す。病院にお見舞いに来たときや、赤ちゃんと一緒に初めて家に帰ってきた日こそ、上の子がいちばん安心を必要としているタイミングです。
- 「あなただけのもの」にする。あとで赤ちゃんと「一緒に使う」ようなものは避けましょう。これは上の子だけの特別なプレゼントです。
- 役割を言葉にして伝える。「今日からお姉ちゃんだね」と声に出して言うことで、モノ以上の意味がその贈り物に宿ります。
- できるだけ画面を使わないものを。手を動かして遊べるものなら、静かで長い授乳の時間にも上の子の気持ちを引きつけてくれます。
- 「すぐに赤ちゃんを好きになってね」と急かさない。この贈り物は歓迎の気持ちであって、何かを求めるためのものではありません。
名前入り絵本という、特別な一冊のこと
心にしっかり響いて、しかも何年も大切にしてもらえる——そんな贈り物を一つだけ選ぶとしたら、その子だけの物語にかなうものはなかなかありません。Hello Storybookでは、上の子がすべてのページの主人公になる絵本を作れます。新しい赤ちゃんを家族に迎える、頼もしくてやさしいお兄ちゃん・お姉ちゃんとして。自分の名前と姿が主役として描かれていること——それは、まさにこの最初の数週間に必要なものを届けてくれます。上の子を「脇に追いやられた存在」ではなく、「物語の真ん中にいる存在」だと感じさせてくれるのです。お姉ちゃんの絵本やお兄ちゃんの絵本のテーマをのぞいてみてください。実際にどんなふうに読めるのか気になる方は、こんにちは、ちいさなあなたへのサンプルもどうぞ。「本当に作る価値があるの?」と迷っているなら、名入れ絵本について私たちの率直な考えもまとめています。
“いちばん安心していられる子は、「あなたの家族の中の居場所は、ちゃんとあるよ」とはっきり、そして何度も伝えてもらえた子です。”
— 私たちが何度も立ち返る言葉
大切なのは、プレゼントより気持ち
贈り物をたくさん用意する必要はありません。心をこめて選んだひとつのプレゼントを、「お兄ちゃん(お姉ちゃん)になるんだね」という温かいひと言とともに手渡す——それだけで、あわてて用意した十個の品より、ずっと上のきょうだいの心に残ります。年齢に合ったものを選び、赤ちゃんのいる世界にその子自身が仲間入りできるようなものを、そして少し早めに渡してあげること。ポイントはこれだけです。
この記事のポイント
- 上の子へのプレゼントは、「家族の中の自分の居場所は変わらない」という安心感を届けます。
- トドラーには「お世話ごっこ」のおもちゃ、大きい子には趣味のキットなど、年齢に合わせて選びましょう。
- 早めに、その子だけのものとして渡し、新しい役割を言葉にして伝えてあげましょう。
- 上の子を主人公にした名前入り絵本は、感情に寄り添う、ずっと残る特別な一冊になります。
よくあるご質問
赤ちゃんを迎える上の子へのプレゼント、何がいい?+
上の子だけに贈り、新しい役割をお祝いするものがおすすめです。たとえば、その子が主人公になる名前入り絵本、お世話ごっこのおもちゃ、特別な記念の品など。できれば産院での面会や退院した最初の日など、早めに渡すと、置いてけぼりではなく「一緒に迎えた仲間」だと感じられます。
上の子へのプレゼントは、いつ渡すのがいい?+
赤ちゃんの到着にできるだけ近いタイミングが理想です。産院への面会や退院初日がベスト。上の子が「自分も大切にされている」という安心をいちばん必要とする瞬間だからこそ、渡すタイミングそのものが、プレゼントと同じくらい心を支えてくれます。
上の子へのプレゼントに、いくらくらいかければいい?+
高価である必要はまったくありません。いちばん心に響くのは、値段ではなく気持ちのこもったもの。名前が入った絵本や、「これはあなただけのもの」とわかる小さな記念の品のほうが、高価なおもちゃの山よりもずっと深く届きます。
執筆 The Hello Storybook Team, 子育て中の親であり、物語をつむぐ書き手たち.
← 記事一覧


