Hello Storybook
節目と大切な瞬間

入園・入学の朝がこわい子へ。心が落ち着く「安心ツールキット」

The Hello Storybook Team · 親であり、書き手であり、物語の語り手2026年3月19日約7分で読めます
入学初日の朝、日の差し込む玄関にリュックを背負って勇気を出して立つ小さな子ども。

入園・入学の日は、小さな子どもにとって大きな一歩です。知らない建物、初めて会う大人たち、そしてこれまでで一番長く、あなたと離れて過ごす時間。だから緊張するのはごく自然なこと——むしろ、あなたとしっかり結びついている証拠でもあります。目指すのは不安をゼロにすることではなく、それでも勇気を出して歩き出せる「道具」を、子どもにも、あなた自身にも用意しておくことです。

その日が来る前に「予行演習」をしておく

入学初日の緊張を大きくするのは「わからないこと」です。だからこそ、前もってその不安の燃料を減らしておきましょう。学校のそばを一緒に歩いたり車で通ってみたり、一日の流れを言葉で説明したり、家で「学校ごっこ」をして遊んだり。朝の光景が「見慣れたもの」になればなるほど、崖から飛び降りるような怖さは薄れていきます。

自分と似た子が学校に行くお話を読む

子どもは、まず誰か別の子に起きることを見てから、新しい経験を自分のこととして受けとめていきます。学校がはじまるお話の絵本——できれば主人公がわが子に似ていると理想的です——なら、その一連の流れを安全に体験できます。バス停ではドキドキ、玄関の前では勇気を出して、お迎えのころには笑顔で。まさにそんな道のりを描いたのが、大きな黄色いバス。私たちのはじめての登校をテーマにしたお話のひとつです。もしお友だちのことも心配のタネなら、人見知りの子が初めての友だちをつくるにはというガイドも、この手順とうまく組み合わせて使えます。

時間どおりに終わる「さよならの儀式」をつくる

  • 短く、あたたかく、毎日まったく同じに。ぎゅっと抱きしめて、決まった言葉をかけて、窓ごしに手を振る——それで十分です。
  • こっそり抜け出すのはやめて、必ず「行ってきます」を言う。だまって消えると、子どもはあなたがいつ消えるかを気にするようになります。
  • 落ち着いた自信を見せる。子どもは「ここは安全な場所か」をあなたの表情から読み取っています。
「家からのお守り」作戦

手の甲に描いたハートマーク、リュックに入れた家族の写真、押すと「チュッ」がもらえるボタン——あなたのかけらを持たせておくと、不安な子はさみしくなったときにそれを握りしめられます。多くの先生も、こうしたお守りを歓迎してくれます。

朝の段取りに気を配る

  1. 前の晩に、洋服や靴、リュックを準備しておきましょう。
  2. 誰もあわてなくて済むように、早めに起きましょう。急いでいると、その焦りが不安として伝わってしまいます。
  3. しっかりと朝ごはんを食べさせましょう。おなかがすいて、しかも緊張している状態はつらいものです。
  4. 余裕を持って行動して、送り出しの瞬間があわただしくならず、あたたかいものになるようにしましょう。

帰ってきたら、質問の仕方を変えてみる

「学校どうだった?」と聞いても、返ってくるのは「ふつう」だけ。かわりに「今日、なにがおもしろかった?」「だれのとなりにすわったの?」と聞いてみましょう。具体的でプレッシャーの少ない質問は、子どもがその日のできごとを言葉にする手助けになり、表面には出てこない本当の気持ちも見えてきます。

「ゆらぎ」に、あわてず付き合う

初日は見事に元気だったのに、4日目になって崩れてしまう子はたくさんいます。目新しさが薄れて、「これがこれからずっと続くんだ」という現実がのしかかってくるからです。それも自然なこと。儀式を変えずに続け、あなたの落ち着いた自信を見せ続ければ、たいていの子は数週間のうちに落ち着いていきます。

この記事のポイント

  • 入園・入学前の緊張は自然なこと。目指すのは不安をなくすことではなく、乗り越える「道具」を持たせること。
  • 一日の予行演習をしたり、「子どもが学校に行くお話」を先に読んだりして、わからない不安を減らす。
  • さよならの儀式は短く、毎日同じに。こっそり消えず、必ず「行ってきます」を言う。
  • 4日目あたりに「ゆらぎ」が来るのを見越して、変わらない生活リズムと落ち着いた態度で支えてあげる。

よくあるご質問

初日の分離不安には、どう向き合えばいいですか?+

前もって一日の流れを予行演習し、短くて毎日同じ「さよならの儀式」を続け、必ず「行ってきます」と言って、落ち着いた表情を見せましょう。家からのお守りや、学校がはじまるお話の絵本も、子どもの心の支えになります。

子どもが落ち着くまでそばにいたほうがいいですか?+

たいていの場合、別れが長引くほど子どもはつらくなります。あたたかく短い儀式のあと、先生が気持ちを受け止めてくれると信じて、自信を持って離れるほうが、子どもは早く落ち着きます。

初日は平気だったのに4日目に泣きました。これはふつうですか?+

まったくふつうのことです。「ゆらぎ」は、目新しさが薄れて毎日の生活が現実味を帯びたころにやってきます。儀式を変えずに続ければ、ほとんどの子は数週間のうちに落ち着きます。

執筆 The Hello Storybook Team, 親であり、書き手であり、物語の語り手.

← 記事一覧
おはなしクラブ

気に入ったら、次の記事もどうぞ。

読み聞かせの新しいアイデア、子育てのやさしい読みもの、新テーマへの購読者限定先行公開をお届けします。メールは月に数回だけです。

読み聞かせのアイデアと先行公開が無料で届きます。迷惑メールは送りません。いつでも解除できます。

お子さまが、自分だけの物語の主人公に。

写真を1枚アップロードするだけで、数分で絵本が完成。デジタルでも、印刷した記念の一冊でも残せます。

絵本をつくる →
小学校 入学 不安をやわらげる方法 · Hello Storybook